『戦争を知らない子供たち』として昭和に生まれ、高度経済成長のなかに成長し、

団塊の世代ほど競争も厳しくなく、学生運動も落ち着き始めた頃、親元を離れ学生時代を送る。

卒業後は地元に帰り就職。右肩上がりの成長しか知らなかった社会人時代。

組織の中は、年功序列、年功賃金、終身雇用。自分たちの上世代は団塊世代がいっぱい。不満も覚えるころ。

 

平成に入る。バブルの終焉とともに、企業も雇用形態の改革を図る。

定期昇給、ベースアップの廃止。終身雇用の見直し。

成果主義、能力主義、成果報酬、雇用の見直し。何かしら新鮮さを感じる言葉のような気がした。

弱肉強食。格差拡大。雇用形態の改革。フリーランス。能力主義的雇用。

バブル崩壊とともに景気の好調さはそがれ、不況の時代へと突入する。低成長時代。

所得減税、法人税減税。消費税が導入され、消費に応じて税を負担する。入り口で課税をするか、

出口で課税するか。同じように見えるが、多く入る人にやさしい税制である。

あたかも平等で自然な形のように課税されるが、所得に応じて逆進性が働いてたものが、フラットにならされる。

趣味、嗜好、贅沢品に多く課税されていた税が、均一にならされる。経済弱者には厳しい状況である。

常に右肩上がりの時代であれば、少々の不満も平等という言葉で消されてしまうが、右肩下がりになると

一挙にコントロールを失う。少子高齢化社会。親世代をみる子世代が減少する。公共に頼らざるを得ない。社会福祉の充実が求められる。

高福祉を求めるなら、当然高負担となる。高福祉低負担は非現実的である。

年金制度はもはや危険水域、医療制度もしかり。

小手先の改革だけでは改善はしない。

 

平成時代を一言で言い表すと、資本主義の弱点がほころびはじめたかのような時代であったように感じる。

親の面倒を見る事が、当たり前に感じていた我々世代。子に面倒を見させられる事が可能なのだろうか。

 

自分たちは、自分たちで完結できるよう心掛けたい。

 

令和は、いい時代になるよう祈りたい。

努力した人が、正しく認められ、報われるような、時代であってほしい。

 

 

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